映画「ディアスポリス」

ベースのベースは昭和時代に東映が培って極めた、任侠映画の流れをくんだ裏社会ものです。そのせいかしばしば登場する銃撃や火薬使用シーンのキレが見事です。スタッフさんの腕が良いのでしょうか。
ちらっとしか登場しませんが、極道のさぶちゃんもいい味を出しています。

冒頭近くから、分割画面の演出があってロバート・アルドリッチみたいです。喫煙シーンもかなり多くて平成の映画とは思えません。あとガラケー率が高い!100%でしょうか。原作が書かれた時代を意識しているのか、監督がアンチスマホなのか、そう言うすごくいい意味での「時代錯誤感」が全体に漂っている映画です。

それでいて決して古臭いわけではないのが、ワンカット移動撮影で、カメラが小さくなったんだなあ、と感じさせる小回り感とスピード、見事な路地裏の久保塚の追跡劇も前半の見どころですけど、道頓堀でイエローボーイズたちがさんざめきながら人混みの中をぬっていくシーンの浮遊感とか、いいなあ、と思いました。

原作はモダンなすぎむら先生の作風で、今ここにいる自分たちに向けられた作品という印象がありましたが、映画は「若いとき特有のノスタルジー」が終始感じられて、青春の疼きがメインのストーリーだと思います。
久保塚がほんとうに無力で、ラスト、普通だったらあそこで気の利いた二人の会話があって纏めるところが、もう何も言えない。ゼイリブか、と言うくらい金庫の前で七転八倒を展開しても相手を救い上げられない。せいぜい自分のせいで撃たれてしまった神父を病院に連れていくくらい。
そのために伊佐久(大人)が原作よりも絶対的な力で存在しているのだろうと思いました。

リチャード・ウーさんが公式感想に「ニューシネマを思わせる」とおっしゃっていて先を越されたのですが、私の鑑賞後のメモにもそう書いてあるので続けます。
アメリカンニューシネマの名作の多くに通底しているのも、その「未熟さ」故の無力感なのではないかと思います。
原作に通してあるのは「人としてあるが」故の現実である気がするので、それぞれの味わいがあります。
(もちろん未熟を悪としているわけではありません。どちらが向上心を前提としているかといえば前者でしょう。後者は良くも悪くも大人になったということです)

もちろんドラマ同様原作の再現度がめちゃめちゃ高い所も多いです。DYB関東支部とか特に…押し入れの中のおばあちゃんとか、どこにいらしたのだろうと言うくらい、かわいい。
それから、音響がとてもおもしろい映画だと思いました。風景の音がよく響いていて、登場人物に「外」との関わりを促してきます。

ドラマを最後まで観ていたほうがよりわかりやすい導入ですし、この後のつづきを感じさせる終わり方でしたので、ドラマ未見の方はすべて観てからの鑑賞を、映画は2作目をお願いします。

プレゼントTシャツ

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大変遅れましたが、『Tシャツ日和』プレゼント直筆Tシャツが5枚完成しました。

私がもたもたしている間に『シン・ゴジラ』が公開されましたね。コミックスの出る前に、「監督は今シン・ゴジラに全力を尽くしている」と言うお話を担当さんから伺っていたので、お会いしたことのない方ですが、作品で関わらせていただき感慨深いです。完全燃焼されている頃でしょうか。お疲れさまでした。

Tシャツ当選の方には近々到着いたしますので、よろしくお願いします。
盛夏は過ぎていてすみません。

映画といえば『ディアスポリス』の試写も拝見しました。
公開前なので、今度文字反転で感想書きますね。
東映の会社の試写室だったのでドキドキしました。入り口で名刺を求められて、持っていなかったので慌ててしまいました。
『テレキネシス』の「34丁目の奇跡」の回みたいな感じですね。

マンガと戦争展

米沢嘉博記念図書館の『マンガと戦争展 6つの視点と3人の原画から+α』
に行ってきました!
戦争漫画の描かれ方を6つの方向に分け、いくつものジャンルの具体的な作品を展示しています。
ご説明いただいたヤマダトモコさんによると、昨年の京都国際マンガミュージアムの展示の巡回なのだそうですが、米沢嘉博記念図書館では、二階の閲覧室で取り上げた漫画を実際に手にとって読むことができるので、作品へのより深いアプローチが可能となっています。
実は今回はじめて閲覧室に行ったのですが、絶対展示室だけではなく閲覧室にも行ったほうがいいなあ、と実感しました。
これからは必ず閲覧室にも行こうと思います。

今日マチ子先生の原画展示が9日まで、そのあと記念図書館独自の西島大介先生の原画展示が6月5日まであるそうです。

あ、あと、生まれて初めて55カレー食べました!(笑)

ディアスポリス

ドラマおもしろいですね…!
第一話で出てきたロドリゲス先生を見ながらスタッフさんが、
「あ、この人がユーリ先生を演るのかもと思っていたのに…!よく再現ドラマとかに出てくるんですよね」と言っていたのですが、
ユーリ先生が出てくるところまでやるのかなあ。でも観たい…
ラニーニャは出てくるみたいで今から胸が痛いですね。